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コラム

印刷の標準化・品質保証

ドットゲイン補正による色調補正(DotPlanning印刷標準化)

 アナログからデジタルへ、紙版下の制作からDTPへ、そしてCTF(コンピュータtoフィルム)へのデジタル化。さらにCTP(コンピュータtoプレート)へのデジタル化により、印刷品質は格段に向上して来ました。
  JapanColorも浸透し、CMS・DDCPの技術、品質も上がっています。ただし、JapanColorに印刷品質を合わせようと考えた時、その答えはありますか?実は、ここ数年のデジタル化による品質の向上の裏で、永遠のテーマでもある印刷の標準化はできていません。印刷機ごとのコンディションの差やドットゲインの違いによる色調の違いは解消されていません。ISO9001の品質保証、今後、印刷の色調面の品質保証をするのには、自社の印刷機のコンディションの把握、輪転印刷機、枚葉印刷機、平台校正機のコンディションの把握、そこから、それぞれの色調を合わせる方法を把握することが必要であり、それが印刷標準化、品質の向上・品質保証につながります。

 色校正を取ったけれど本番の印刷で色が合わない。印刷機によってドットゲインの違いは分かっていても、RIPの処理を行う時には、工程が分からないのでLUTカーブでは対応できないなど、今でも解消されていないことは多いと思います。

ヒントは「網点/メカニカルドットゲイン」

 印刷の品質を考えた時、濃度とドットゲインが基準になります。現在はそれに色差。
  印刷の状態の判定を行うのに、濃度、色差が基本になりますが、そこから、印刷(CTP)へのフィードバックは難しくありませんか?

 そこで調整・補正が可能なのは「網点」です。印刷のドットゲインをメカニカルドットゲインで把握することが近道。「データ→プレート→印刷」までを、それぞれの網点(面積)を把握できれば、的確にRIPのLUTカーブで補正することができ、またその後の、プレート出力時に印刷機に合わせた補正を行い、標準化が可能です。

メカニカルドットゲインは何で計る?

 もともとドットを面積で計る計測器はプレートを測るために刷版では使われていることは多くありました。現在販売されている最新のプレートの計測器は印刷物(紙)を計測する機能が追加されています。今まで調べられなかった印刷物のメカニカルドットゲイン(面積)を的確に計測できます。
  濃度計でのオプティカルドットゲインでは判断できなかった線数の計測もできるようになりました。RIPメーカーによっては、Y版だけ線数が違うことがあるんですよ。

1Bitになった網点の補正?

 ドットゲイン補正は、BIT-THROUGHシリーズのDotAdjusterで行います。今までは、画像も文字も全体に補正をしましたが、DLAdjusterで画像と文字を別々に認識、文字の品質は保ちながら画像だけの階調を補正できるようになりました。エリアを指定して部分的な補正を行う時には、StripEditorで処理を行います。調子加減はトーンカーブ調整と詳細設定が各色ごとに設定できます。

メカニカルドットゲインで標準化

 計測のポイントを含めたチャートを印刷。印刷物のドットゲインを面積計測により把握を行います。印刷機の現状把握を物理ドットゲイン、数値で行い標準となる条件・印刷を決めます。ほかの印刷の結果をDotAdjusterへ反映して、ターゲットに合わせた補正を行います。本機の標準が決まったところで、枚葉印刷機・平台校正機のデータ補正。それからモニターのCMSを行うことがトータルな意味での印刷CMSになり、標準化を行うことができるわけです。

濃度と色差で品質管理

 標準化のためのテストチャートには見当・ベタ濃度・ドットゲイン・コントラスト・スラー・ダブり・ゴーストなど、印刷品質の管理項目を入れます。継続して品質の管理を行うには、UGRA/FOGRAMediaWedge2.0を使用します。新聞印刷専用のターゲットではUgra/FOGRAMiniTargetを大手新聞社でも採用し、天気予報欄の横に入れて、品質の管理が行われています。

印刷の標準化・品質保証

 印刷機の違う印刷物の標準化を行い、それぞれ色調を合わせてトータルにCMS。濃度・色差の計測により刷り出しを管理。そして経時変化を管理してクライアントに提示することがこれから求められる品質保証ではないでしょうか。

○DLAdjuster・DotAdjuster/ドットゲイン補正
複数の印刷機のコンディションに合わせて、網点の調子をトーンカーブで補正、CTP・インキ・印刷機の違いをドットゲインの補正によりコントロールします。DLAdjusterは網点データを画像と文字別々に判別、ドットゲイン補正を行います。文字の品質は保ちながら、画像だけの階調を補正。逆に新聞印刷では文字だけを太らせることができます。

○StripEditor/ストリップ修正
分版された1BitTIFF画像をまとめて開き、カラーで表示、編集できます。画像の切り貼りによる文字修正、エリアを選択して、加減焼きができます。面付け後の対向面の影響も補正できます。

○ProofMaker/プルーフ画像生成
分版された1BitTIFF画像を重ねて8Bitのコンポジット画像を生成し、プルーフ用の画像を生成します。プルーフ用だけではなく、RIP後のデータに任意の解像度、トーンカーブを掛けられるので、新聞・フリーペーパーなど用紙の簡易シミュレーションや校正用データの配信もできます。

○FanoutCorrector/見当ズレ補正
気温・湿度など、用紙の伸縮による影響を修正、1BitTIFFデータを直接変更・補正できます。スリッターなど、ミシン目の版の出力の際、用紙の伸縮の傾向に合わせ補正が可能です。

製品について詳しくは別ページの製品紹介をご覧ください。


本コラムは、印刷物コンサルタントとしてご活躍の中山良介氏が弊社製品群について「プリンターズサークル」に掲載されたものを転載しました。
(社団法人日本印刷技術協会発行『プリンターズサークル』2007 年9 月号より)

■中山良介
1960年6月生まれ。Macが日本に上陸する前の時代の「いずみや」に入社(その後Tooに社名変更)暗室で今は無き、縦型製版カメラで紙焼きを撮る・・・
その後、(株)ぱどに転職。フリーペーパーの営業を3年ほど経験するが、DTP内製の流れで制作・出力に移動。その時にアナログ製版からDTPへ、始めはDTPと言ってもフィルム出力であった。締め切り後、組版、フィルムセッター2台で24時間出力しても間に合わなくなりCTP化。その時に「化かされないDTP」1BitTiffワークフローを構築。それが(株)GTBのBit-Throughとの出会いである。
そして次は印刷の(株)ウイル・コーポレーション(現:(株)ウィルコ)に転職。前から後までの工程の効率化と色調コントロールに従事。そんな経歴を生かして(株)GTBでBitThroughを使った印刷コンサルティングなど提案し、現在はQuadTechで輪転印刷機のカラーコントロールシステムコンサルタントと、今でも印刷から足を洗えない。
趣味はシーカヤック。みなとみらいのシーカヤック教室のインストラクターをしながら、会場まで漕いで行く為に通勤カヤッカーと呼ばれ、昨年は横浜の海を1500km走破(?)。週明けは色差計で日焼けした腕をLabで計測する・・・

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